★ Coffee Break - 初代のデカール制覇(実践編) ★
デカールとは、予め糊を塗って乾燥させた台紙の上に、ベースフィルム(ニス)を印刷し、その上に図柄を印刷してあるのだが、軟化云々、密着云々はこのベースフィルムの問題である。 ベースフィルムのソフター耐久力は、一瞬で溶けてしまうものから、ほとんど変化のないものまでまちまちで、厚ければ強いとも限らない。対応策はまずテストを行い、弱いタイプであれば、ソフターを若干水で薄めて使用すると良い。
ソフターはデカールとキット面の間に入らなければ本来の効果が望めないという点も重要である。デカールを貼った上からソフターを塗ると、見た目にはしわが寄り軟化して見える。しかしキット面との間には、水分と糊分があるので極端に薄まった溶剤成分しか到達せず、密着は得られない。完全溶着したデカールは、一切の糊分を廃した状態でも、再び剥がすことは不可能となる。
また、グロス塗装面は上手に貼りやすいが、つや消塗装面ではシルバリングが起こりやすい。これはつや消面の細かい凹凸にデカールが密着せず、凹の部分が気泡になってしまうためと、糊分が乾く時発砲しやすいためである。対策として、糊分を完全に洗い流した上、水分も拭き取り、最も濃い状態のソフターで完全に溶着してやればよい。それでもシルバリングするなら完全乾燥する前にオーバーコーとしたか、コート時の湿度が極端に高いかではないだろうか。
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